この記事は2020年2月3日に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。
新型コロナウイルス感染症に備えましょう
2019年12月以降、中華人民共和国湖北省武漢市において、新型コロナウイルスに関連した複数の肺炎の発生が報告されています。日本やアジア各地、アメリカ、フランス、オーストラリアなどでも関連した患者の発生が報告されています。
新型のコロナウイルスの感染拡大を受けて、WHO(世界保健機関)は専門家による緊急の委員会を開き、感染がほかの国でも拡大するおそれがあるとして「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。これに伴い日本政府も、水際対策の強化を表明しています。
日本においてもヒトからヒトへの感染が認められていますが、現時点では広く流行が認められる状況ではありません。風邪やインフルエンザなどの一般的な感染症予防のためにも、「咳エチケット」や手洗いなどを徹底し、ウイルスの感染を防ぎましょう。
新型コロナウイルス感染症とは?
過去、ヒトで感染が確認されていなかった新種のコロナウイルスが原因と考えられる感染症です。
コロナウイルスとは
人や動物の間で広く感染症を引き起こすウイルスです。人に感染症を引き起こすものはこれまで6種類が知られています。深刻な呼吸器疾患を引き起こすことがあるのは、SARS-CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウイルス)とMERS-CoV(中東呼吸器症候群コロナウイルス)で、それ以外は、感染しても通常は風邪などの重度でない症状にとどまります。
どうやって感染するの?
新型コロナウイルス感染症がどのように感染するのかについては、現時点では、飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染の2つが考えられます。
飛沫感染
- 感染者のくしゃみや咳、つばなどの飛沫と一緒にウイルスが放出
- 別の人がそのウイルスを口や鼻から吸い込み感染
飛沫感染の主な感染場所として、学校や劇場、満員電車などの人が多く集まる場所が挙げられます。
接触感染
- 感染者がくしゃみや咳を手で押さえる
- その手で周りの物に触れて、ウイルスが付く
- 別の人がその物に触ってウイルスが手に付着
- その手で口や鼻を触って粘膜から感染
接触感染の主な感染場所として、電車やバスのつり革、ドアノブ、スイッチなどが挙げられます。
個人でできる新型コロナウイルス感染症対策は?
過剰に心配することなく、「手洗い」や「普段の健康管理」、他の人に感染させないための「咳エチケット」など、通常の感染症対策が重要です。
手洗い
ドアノブや電車のつり革など様々なものに触れることにより、自分の手にもウイルスが付着している可能性があります。外出先からの帰宅時や調理の前後、食事前などこまめに手を洗います。洗い方は、下のイラストを参考にしてください。
普段の健康管理
普段から、十分な睡眠とバランスのよい食事を心がけ、免疫力を高めておきます。
適度な湿度を保つ
空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下します。乾燥しやすい室内では加湿器などを使って、適切な湿度(50~60%)を保ちます。
他の人に伝染さないためには
コロナウイルスに限らず、くしゃみや咳が出るときは、飛沫にウイルスを含んでいるかもしれませんので、次のような「咳エチケット」を心がけましょう。
咳エチケットとは
まずはこちらがダメな例。
手で抑えるのはOKな気がしますが、その手で色んな場所を触ることが接触感染の原因となりますのでNGです。
正しい「咳エチケット」は以下の通りです。
- マスクを着用します
- ティッシュなどで鼻と口を覆います
- とっさの時は袖や上着の内側でおおいます
- 周囲の人からなるべく離れます
正しいマスクの着用法
デマに惑わされないで!
現在、SNSなどでは、いたずらに不安を煽るような真偽のよく分からない不確かな情報が拡散していますが、過剰に心配することなく、季節性インフルエンザと同様にマスクの着用や手洗いの徹底など、通常の感染症対策を怠らないように努めましょう。
「新型コロナウイルス感染症かな?」と思ったら、相談窓口はこちら
武漢市から帰国・入国した方で、咳や発熱等の症状がある場合や解熱剤などの薬剤を使用している場合には、検疫所で必ず申し出てください。中讃地区にある検疫所はこちら→広島検疫所坂出出張所。
また、武漢市から帰国・入国した方と接触された方で、咳や発熱等の症状がある方は、マスクを着用し、まずお住まいの地域の保健所(中讃地区なら中讃保険事務所)に連絡し、医療機関を受診するようにしてください。その際は武漢市の滞在歴を申告するようにしてください。
また、厚生労働省も土日祝日も利用可能な電話相談窓口を開設しておりますので、心当たりのある方はご利用ください。
香川県中讃保険福祉事務所
0877-24-9962 (平日 8:30~17:15)
厚生労働省電話相談窓口
03-3595-2285 (9:00~21:00・土日・祝日も実施)