この記事は2018年10月9日に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。
丸亀城の南西部にある帯曲輪石垣が広範囲にわたり崩落 – 8日(月・祝)午前に一度崩落し、9日(火)にも崩落 –
石垣の名城と言われ、国の史跡に指定されている丸亀城の南西部にある帯曲輪石垣が広範囲にわたり崩落しました。
丸亀市公式サイトによると、8日(月・祝)午前に一度崩落し、9日(火)にも崩落したようです。
9月末に大雨をもたらした台風24号の影響で地盤が緩んでいたとみられます。
崩落までの経緯
10月7日(日)
朝9:00頃、平成30年7月豪雨による崩落箇所の養生のために設けていたブルーシートが、台風25号の影響によりめくれていたそうです。
ブルーシートの補修を行った際に、帯曲輪(おびくるわ)と呼ばれる石垣に設置している伸縮計(10月5日設置)が、大幅な石垣の変異状況を計測しており、ぐり石が石垣内部で転落する音が確認されたため、継続して定期的な監視を行っていたそうです。
帯曲輪(おびくるわ) | 防御力強化の目的で、城のまわりを土塁・石垣・堀などで細長く帯状に囲む曲輪。 |
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ぐり石 | 岩石を割って小さなかたまりにした石材。 基礎工事の際に地盤を固めるために、基礎の下に並べ、十分に突き固めるもの。 |
10月8日(月・祝)
午前7:07 | 市民から石垣で音がするという通報あり |
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午前7:20 | 職員が現場確認。 石垣内のぐり石が音とともに転落する様子を確認 |
午前10:17 | 帯曲輪西面石垣崩落。 崩落範囲状況 – 南北約18m、高さ約16m – |
10月9日(火)
午前4:00頃 | 市民より石垣で音がするという通報あり |
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午前5:57 | 職員に通報あり |
午前6:22 | 職員が現場にて三の丸石垣崩落を確認。 崩落範囲状況 – 東西約25m・南北約30m・高さ約17m – |
石垣は老朽化が進んでおり、7月の西日本豪雨では今回の場所とは別の石垣が崩落し、所々隙間ができていたそうです。
西日本豪雨による丸亀城跡石垣の崩落により、安全対策として危険区域の立入禁止を実施していため今回の崩落でのけが人はいなかったそうです。
丸亀城は当時最高技術の石垣と、現存十二天守の中で一番小さな天守を持ち、日本の百名城にも選ばれています。
また、天守閣や大手門は国の重要文化財で、美しい曲線を描く石垣は観光パンフレットなどにも使われています。
町のシンボルであり、故郷の宝であり、地元の方々の心のよりどころでもあるため、実際現場に行き石垣の大きな石が崩れているのを目の当たりにすると、被害の大きさがよく分かり、痛ましいという感情があふれてきました。
崩落現場付近には丸亀城を心配して沢山の方が駆けつけており、皆さん口々に「ショックだ、涙が出そう。」だと話されていました。
1日も早くいつもの雄々しい丸亀城に戻れる事をを願ってやみません。