この記事は2019年3月9日に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。
南ファミリー劇団は○○な家族!観に行っておきたい3月公演のお知らせ
先日、とあるCM撮影で南ファミリー劇団さんとご一緒させていただきました。
なじみが無い私は、劇団員さんを見ていて ((すごく仲の良い劇団だなぁ〜)) とくらいに思っていたんですが、聞いてみれば皆さんご家族!! 劇団員全員が四世代のご家族で構成されている珍しい大家族劇団、南ファミリー劇団をご紹介します。
南ファミリー劇団
戦後、関西で活躍した老舗劇団「劇団 扇子家」の座長・山口英二朗(初代)が
香川県を拠点に38年前に家族だけで結成し、劇団員全員が四世代の家族で現在
の出演メンバーは十九名という大変ユニークで、全国でも珍しい大家族プロ劇団。引用 :南ファミリー劇団 《プロフィール》
当日ご一緒させていただいたのは、
- 扇子家玉四郎さん
- 丘奈々さん
- 山口金太郎さん
- 山口月太郎さん
- 丘さくらさん
- 丘すみれさん
- 鯉太郎くん
の皆さま。
扇子家玉四郎さんが父親・丘奈々さんが母親で、そのご息女・ご子息の方が金太郎さん・月太郎さん・さくらさん・すみれさんで鯉太郎くんはご親戚。撮影の待ち時間には、チラシを見ながらお化粧されていない皆さまを「これは○○さん!」なんて当てたりして遊んでもらってました 笑
家系図
南ファミリー劇団はこうして誕生した
元々は、先代(初代:山口英二朗)が扇子家の座長をしていました。大衆演劇の全盛期を過ぎた頃、TVの普及もあってお客様の足がどんどん遠のいていったそうです。毎日通っていたお客様も2日に1回が3日に1回・・・と。
多くの劇団が解散したり分団を余儀なくされ、大人数を抱えていた扇子家も例外なく道を選ばなければいけない状況になりました。これからの時代、劇団を続けていっていいものか子どもの為を考えると1月毎に転々としていたら学業や友達関係にもよくないんじゃないかと、それならば一座を解散しようかと考えられました。その後、ご贔屓さんや後援者の方々の事もあり地方巡業をしながら一座を守り続けていましたが一度解散したそうです。演劇の世界からは身を引き、うどん屋やおこのみ焼き屋などの飲食業を開業して生計を立てていたとの事。
年月が経ったある時、寝たきりになっていたお芝居が大好きな祖父がこう言いました。「お芝居が観たい」
芝居をやめていた先代は、なんとか祖父に芝居を観せてあげたいと主治医に相談するも「とんでもない、この状態でもしもの事があったらどうするんだ」と言われ断念。祖父には「今は寒い時期だから暖かくなったら皆んなでお芝居観に行こうね」と話しましたが、それから間も無く祖父が亡くなられたそうです。
先代は激しく後悔しました。
自分達が芝居をできる事、それを子ども達に教えて祖父の枕元で観せてあげていたら、きっと喜んでいたんじゃないだろうかと。何故その事に気づかなかったんだろうかと。もしかすると祖父のように、お芝居を観たくても観られない人がいるのではないだろうか。そうであれば、自分達がその方々の元へ出向いていってお芝居を観せて幸せな気持ちになっていただけたら祖父も喜んでくれるのではないだろうか。
「よし!ならば、家族で一座を旗揚げしよう!」
と先代が家族全員を引き連れ、1981年に南ファミリー劇団が誕生しました。
・・・・・
今ではプロの劇団として活躍していて、年間数回の慰問公演と一般の方にもいつでもお芝居を楽しんでもらえるように芝居茶屋「新道しるべ」で定期的に公演を行なっています。
芝居茶屋「新道しるべ」
四季折々の料理が詰まったお芝居弁当をいただきながらお芝居を楽しむ事ができる芝居茶屋「新道しるべ」は地元の方々をはじめ県外の方からも愛されています。
この日の取材では座長さんの他に、山口金太郎さん(左)と丘すみれさん(右)にも会う事ができました!
芝居への並々ならぬ思い入れや、芝居をとっても楽しんでいる事、ご兄弟・ご家族が好きすぎる逸話など、たくさんお話をさせていただけました。「素敵」という言葉だけでは全然足りない位の幸せな家族、そしてその家族を築き上げた座長や先代の生き様はとても勉強になる事がたくさんありました。ひとえに感謝ですm(_ _)m
公演のお知らせ
山口花太郎さん(五男)の旅立ち前の特別公演が『2019年3月10日・17日・24日』芝居茶屋「新道しるべ」で観ることができます。山口花太郎さんを新道しるべで観ることができるのは今だけなのでぜひお立ち寄りください。
お子様連れでも楽しむ事ができる、南ファミリー劇団。超オススメです!