ニュースなどでご存知の方も多いと思いますが、JR多度津駅のシンボル的な存在でもある「給水塔」の解体工事の準備が進んでるみたいです。
2024年11月13日(水)の様子
11月12日(火)のニュースで11月13日(水)から解体が始まるとあったので、もう近くで見られないかも・・・と半ば諦めていたんですが、周囲はフェンスに囲まれてるものの奥側にパーキングがある関係か思ったよりも間近に見ることができました!
しかしこの写真だけ見ると駅がすぐ横にあるとは想像つかないような風景ですね。
大正2年(1913年)に建造された給水塔
四国の鉄道の発祥地であるJR多度津駅の構内にひっそりと佇む円筒形の給水塔。この赤レンガの重厚な佇まいは、鉄道ファンだけでなく地元の人々にも親しまれてきたシンボル的存在です。
この給水塔が建造されたのは、蒸気機関車(SL)の全盛期である大正2年(1913年)で、水を供給するための施設として誕生しました。多度津駅以外の全国の主要駅に見られてましたが、SLの引退とともに役目を終えているのだそうです。
高さ10.6メートル、直径4.8メートルと大きなレンガ造りの下部とコンクリート製の貯水槽が見事に融合してるレトロな美しさが魅力的ですよね。
特に半円アーチ型の出入口や、コンクリートとレンガの境目に施された花崗岩の笠石など、細部にわたる丁寧な造りには当時の職人たちの技術と情熱が伺えます!
この後から取り付けた感じのオレンジの扉もなんだかオシャレに見えます。右横に階段のように残ってるレンガは何があったところなんでしょう?
解体・撤去について
2012年にJR四国の申請により国の登録有形文化財に登録されたものの、老朽化が進んで耐震性の不足や経年劣化により倒壊の恐れもあり、検査や補修に多額の経費がかかることから解体することが決まり、12月中旬には撤去が完了する予定になっています。ということは、これから1か月もしないうちに姿を消してしまうのですね・・・
反対側からの景色
多度津駅の東側から見えるこの景色も見納めになりそうです。多度津町やこの場所を訪れ写真に収めていた鉄道ファンの間では寂しさと惜別の気持ちが広がっていて、この日も近くで写真を撮ってる方がいらっしゃいました。
かつてSLの汽笛が鳴り響き水蒸気が立ち上る中で活躍していたこの給水塔が、静かに役目を終え姿を消すその日まで、この多度津駅の風景を心に刻んでおきたいですね。
◇ JR多度津駅 給水塔
所在地:〒764-0011 香川県仲多度郡多度津町栄町3丁目3
※内容等は記事作成当時のものです。